みるくがパルボウィルスに感染したとき・・・どうしたらいいのかわからなくてパニックになってしまったちっぷ。
同じ病気にかかってしまったワンちゃんと飼い主さんのお役に少しでもたてれば・・・と思います。
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<パルボウイルス感染症について>
犬パルボウイルスに感染することによっておこります。感染している犬の便や嘔吐物、汚染された食器、感染した犬やその飼い主と接触することで感染します。通常の環境の中で半年以上生存する強い菌なので服や靴などに付着して遠くまで移動することが可能です。
潜伏期間は3〜10日くらい、感染した場合の発症率20%。母犬から受け継いだ免疫がなくなる生後3ヶ月くらいで感染することが多いようです。
生後12週以下の仔犬がかかると90%が死亡、成犬でも25%が死亡するといわれています。
「心筋炎型」と「腸炎型」の2つのタイプがあります。
「心筋炎型」は生後3〜9週目のワンちゃんに多く、この頃は母親から受け継いだ免疫がなくなるため感染しやすく発症した場合は突然死を引き起こします。これを過ぎて定期的なワクチン接種を受けるようになると感染の可能性はほとんど心配ありません。
「腸炎型」は離乳期以降のワンちゃんならどんなコでも感染する可能性があります。しかし定期的なワクチンの接種で予防できる病気です。
< 症 状 > 下痢便の中に血液が混じり、下痢と嘔吐をくりかえし食欲がなくなります。
そのため低血糖、脱水症状やショック症状におちいり衰弱します。
ウイルスが腸のヒダを破壊してしまうので栄養を腸から吸収することができなくなります。
パルボとは「極小」という意味
ウイルスによる急性伝染病で1979年にアメリカで発見
みるくを我家にお迎えして2日目、とっても食欲旺盛で元気だったみるくが急にゴハンを食べなくなり元気がなくなってしまいました。そんなみるくの闘病(?)を記録したものです。
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2005年3月12日(土)
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みるくが我家にやってきました♪
朝8時に運送会社の営業所までお迎えに行きました。
岐阜のブリーダーさんのところから陸路ではるばる埼玉まで・・・
それでも好奇心&食欲旺盛、とっても元気です♪
体重:550g
2005年1月16日生まれ
3月7日に1回目のワクチン接種済み
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2005年3月14日(月) |
朝、元気のないみるく。長旅&環境の変化でお疲れ気味?
夜、仕事から帰るとみるくのトイレに大量のゆるゆるウンチ!
そんなゆるゆるウンチの中にほんのちょっぴりだけど血液を発見。ちょこのかかりつけの病院からもらっていた症状別の対処の一覧に「便に血液が混じっているとき → 即、病院で診察を!」とあったので20時を過ぎていましたが時間外で診てくれる近所の病院を探してウンチ持参で駆け込みました。
診察の結果は環境がかわったことによるストレス。
栄養剤を注射してもらい「1日〜2日、様子をみましょう」ということになり整腸剤を処方されとりあえず帰宅しました(このときウンチの検査をしてもらえなかったのが後になって悔やまれます)。
朝&夜 まったくゴハンを食べません。
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2005年3月15日(火) |
みるくの様子が気になるので会社をお休みしました。
昨日から何も食べていないのに嘔吐、それもかなりの量です。
昨日の夜に駆け込んだ病院は今日は休診日、どうしようとみるくを譲ってくださったブリーダーさんに連絡を取りアドバイスをいただきました。
「とりあえず低血糖になるのが怖いので何でもいいから食べるものをみつけて食べさせてください。嫌がったらハチミツや離乳食を上顎に塗ると飲み込みます」 教えてもらったとおり無理やり口をこじあけてハチミツを上顎に塗ると、とりあえず「ゴックン」と飲み込みました。でも、自分から食べようとはしません。
ペットショップで離乳食用の鶏のペーストを買ってきました。
鼻先に近づけるとクンクン匂いを嗅いでパクリ!
3口ほど食べたので一安心・・・ところが5分後には嘔吐、時間をかけて少しづつ何回にも分けてハチミツ、ペースト、ペット用牛乳を食べさせました。
夜、ブリーダーさんに連絡
明日はちょこのかかりつけの病院に連れて行くことにします。
夜、寝る前にみるくの様子を見ると、夕方から夜にかけて食べさせたものをそっくり
そのまま嘔吐してしまっていました。
ハチミツを2舐めとペット用の牛乳をスポイトで一口ふくませ1時間ほど様子を観察。今度は吐く様子がないのでそのまま寝ることに・・・今日はみるくのゲージの隣にお布団を敷いて寝ることにします。
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2005年3月16日(水)
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今日も会社をお休みさせてもらいました。
朝、1番でみるくを病院に連れて行きました。
ここでも「ストレスによる体調不良」との診断。水分と栄養の補給のための皮下注射をしてもらいました。無理やりでも何かを食べさせ続けたのがよかったのか低血糖はおきていませんでした。
パルボウイルス感染症の可能性もあるので「ウンチが出たら検査に持ってきてください」と言われました。
お昼過ぎ、ウンチが少量ですが・・・出ました!
ゴハンを食べていないのでこのあとウンチが出る可能性が少ないと判断。
検査に持っていけるよう大事に保管します。
病院からサイエンスダイエットa/dを食べさせるように指示。
「消化がよく高カロリーなので食欲がなかったら一口だけでもかまいません」と言われていたので寝る前に食べさせてみましたが・・・そっぽを向かれました。無理やり一口だけ、昨日のように上顎に塗りつけて食べさせました。
体重:520g
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2005年3月17日(木)
うずくまるみるく
がんばって!! |
またまた・・・会社をお休み、朝1番で昨日のお昼にとっておいたウンチを病院にもっていき検査をしてもらいました。そして・・・最悪な結果!
間違いなく、パルボウイルスに感染、そのまま入院となりました。
先生から病気の概要と治療法についての説明をうけました
(1) 感染症なので隔離をする
(2) 24時間点滴をおこない栄養分と水分を補給する
(3) インターフェロンと抗生物質を投与する
治療費と入院費などを合わせて1日約2万円ほど。
「症状が出てから日にちがたっているのでかなり危険な状態です」。
この言葉に涙が止まりません。
家に帰ってやらなくてはいけないこと
(1) みるくが使っていたベッド、毛布は廃棄する
(2) ゲージや床、食器を塩素系消毒液を使って消毒する
パルボウイルスはアルコールやクレゾールでは死滅しません。
おうちにあるものならキッチンハイターが有効です。
体重:480g
抗生物質 |
腸内細菌の異常繁殖を防止 |
点 滴 |
嘔吐や下痢によって失われた水分や電解質の補給
腸で栄養が吸収されないため栄養の補給 |
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2005年3月18日(金)
あら♪元気! |
久しぶりに会社に行きました・・・が、みるくのことが気になってお仕事どころじゃありません。お仕事が終わると病院に直行!!
ところが・・・なんと・・・ビックリ!!みるくさん、ものすごい回復力です。
昨日までベッドの中で丸くうずくまって身動き1つしなかったみるくがゲージの真ん中でちょこんとお座り、しかも〜っ!!尻尾をブンブン振ってます!
先生から今日の治療&みるくの様子などのお話を伺いました。
インターフェロンと抗生物質は1日2回。
食事は自分から食べに行っているとのことなので安心です。
先生も昨日と今日のみるくの表情の違いに驚いている、と・・・ホントに元気です。
体重:500g
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2005年3月19日(土)
お腹いっぱい♪ おやすみなさい〜 |
午前の診療時間が終わる30分前にお見舞いに行きました。
ちょうどゴハン中。いっきに食べ終わりましたが・・・実はコレお替りの分。
食べ終わると幸せそうに寝息をたてお昼寝を始めました。
寝ている姿が・・・あきらかに17日の入院直後とは違います。
夜、2回目のお見舞い。このときもゴハン中、もりもり食べていました。
先生から今日の治療(投薬の量と種類)と経過を伺います。入院して3日目ですが1度も嘔吐はしていないとのことです。おまけに今日はしっかりしたウンチも出た♪そうです。
「症状もおちつき食欲もあるのでこの分だと退院も近いかもしれませんね」
みるくのベッドと毛布、新しいものを用意しなくっちゃ!!
体重:聞くの忘れてしまいました・・・
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2005年3月20日(日)
病人とは思えない!
この食欲!! |
みるくのお見舞いは1日1回と決めました。
昨日お見舞いに行ったときに小さなMダックス君が治療に来てました。
ちっぷが病院を頻繁に行ったり来たりしてもしよそのコが感染しちゃったら・・・と考えたら・・・なんかお見舞いに行くのに罪悪感さえ感じます。ホントは1日中、ずぅ〜とついていてあげたいのですが・・・
と、いうことで・・・今日は夜に1回だけ、お見舞いに行きました。
またまたゴハン中。病人とは思えないほどもりもり食べています。
経過が良好なので今日はインターフェロンと抗生物質は1回のみ。
今日も嘔吐なし、ウンチ良好。
明日はインターフェロンと抗生物質の投与はしないで様子をみるそうです。
食欲もあるので場合によっては点滴もはずす・・・ですって。
お薬をやめても症状が出なかったら再度パルボウイルスの検査。
結果が陰性であれば退院!!だそうです♪
体重:580g
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2005年3月21日(月)
食事中は見向きも してくれない・・・(T▽T) |
お仕事が終わってから病院へ。なんと!!点滴がないっ!?
今日はインターフェロンと抗生物質の投与はなし。点滴も朝からはずして、栄養分と水分を皮下注射で入れてあるだけ。
「明日、再検査をします。陰性なら退院できますよ」
体重:540g
昨日より減っている〜っ!!やっぱりお薬と点滴がないとダメ!?と思いましたが・・・昨日は食後の満腹状態、今日は食前の空腹状態での測定だったので心配しないでください、と先生。
「この食べっぷりならこのくらいの差が出てもおかしくないと思いますよ」毎回お替りは絶対欠かさない食欲旺盛なみるくさんなのでした。
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2005年3月22日(火)
やっとおうちに帰ってきた♪ ちょこと久々の再開 |
午前中にパルボの再検査をするとのことだったので落ち着かない。
午前の診療時間が終わった頃に思わず電話をしてしまいました。
「検査の結果は陰性でした♪それで退院の日程ですが・・・今日はお迎えに来れますか?」これにはさすがに突然すぎてビックリ!しかし入院費がかさむことを考えて会社帰りにお迎えに行くことになりました。
サイエンスダイエットa/dと整腸剤を処方していただきました。
最低でも1日に缶詰の1/8を食べさせるようにと指示。
もっと食べるようであれば欲しがる分だけ与えてもかまわない(体が小さいのでたくさん食べて早く体力を回復させるため、またみるくの場合は入院してから下痢や嘔吐の症状が1度も出なかったのでとにかく食べさせろとのことでした)そうです。
しばらくは安静に。次回の診察は4日後、病後の状況を確認するための血液検査。
体重:550g
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2005年3月26日(土)
病院でイイ子にしたよ
ご褒美ないの? |
午前中に病院に行きました。
自宅療養中もとくに問題はなく食欲旺盛、ウンチ良好、嘔吐なし。
今日は血液検査です。
みるくは血管が細いので顎の下に太い注射器をさして血を採取。見ているほうまで痛くなってしまいます。結果が出るまで約1時間。
検査結果は18項目、肝臓や腎臓、血液や骨の成分など。
先生から1つ1つ検査の内容と数値が示す意味など、説明を受けました。
大きな病気のあとにもかかわらず数値的には問題はありません!とのこと。
これで本当に安心・・・そんな気持ちにやっと、なれました。
次回の診察は1週間後。
体重:620g
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2005年4月1日(土)
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午前中に病院に行きました。経過観察の報告、みたいなもんです。
食欲旺盛で体重も順調に増え、体力もかなり回復してきています。
とくに問題がないので「完治!!」ということになりました。
ついでだったので2回目のワクチンを接種。
左の前脚の関節のところに「点」が見えますね。
入院中に24時間点滴をさしていた傷口、痛々しい〜★
すでにカサカサのカサブタになっていますが・・・
体重:740g
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パルボウイルスは1度感染すると体内に抗体ができるので2度と感染することはありません。 |
またこの記録の中で「低血糖がこわいので何か無理やり食べさせる」といった趣旨の内容が一部ありますが、嘔吐を繰り返すことによりさらに体力の低下や症状の悪化を招くことがあります。
様子がおかしいな、と思ったときはすぐに病院の診察を受けて下さい。 |
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パルボウィルスに感染してしまったワンちゃんの飼い主さんへ・・・ |
パルボウィルスに感染して完治したワンちゃんの血液を輸血する、または血清を投与するという治療法があるようですが、みるくの担当の先生からは「(みるくの血液を提供することは)おすすめできません」と言われております。
その治療法についての文献等が少なく今のところ確立されていない治療法であることと、みるくの体の大きさでは治療に必要な十分な量の血液を取ることができないというのが理由です。
大変申し訳ございませんが血液の提供等のお申し出については対応いたしかねますのでご了承ください。 |
2006年8月10日 追記 |
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